お困りごと
LPガスと都市ガスってどう違うの?
LPガスと都市ガスってどう違うの?
LPガスと都市ガスでは成分が違い、供給方法もそれぞれ異なります。
LPガスは、プロパン・ブタンを主成分に持つ液化石油ガスです。
マイナス42℃まで冷すと液体になり、体積が250分の1に小さくなりますので、
ボンベに充てんされ販売業者によって各家庭まで配送され、家庭で使用されます。
都市ガスは、メタンを主な成分に持つ天然ガスです。
道路の下のガス導管を通じて供給され、ガスメーターを経て家庭で使用されます。
発熱量や比重も異なります。
LPガスと都市ガスとでは1㎥あたりの発熱量も違い、都市ガスは45MJ/㎥であるのに比べてLPガスが99MJ/㎥と約2倍高いです。
LPガスの方が発熱量が大きく火力が強いため、ガス使用量が同じである場合ガス料金は高く感じますが、発熱量に大きな違いがあることをご勘案ください。
また、LPガスは空気より重く床面等の低いところに滞留するのに対し、都市ガスは軽いため天井付近の高いところに溜まるという違いもありますので、ガス漏れ等があった場合このことをご留意ください。
LPガスは災害時に強い分散型エネルギー!
LPガスは、各家庭個別にガスを供給しているので、配管など供給設備の点検も短時間で済み、異常があればその場で修理することができます。そのため、復旧までの時間が短く、災害時も役立ちます!
LPガスの保安業務ってどのようなことをするの?
LPガスの保安業務ってどのようなことをするの?
LPガス販売事業者は、液化石油ガス法により、次の7つの保安業務を義務づけられています(第27条:保安業務を行う義務、施行規則第29条:保安業務区分)。
保安業務は、国や都道府県の認定を受けた保安機関が行います。保安機関の認定を受けた販売事業者が自ら行う場合と、販売事業者が認定を受けた保安機関(例えば保安センターなど)に委託する場合があります。
これに加え、安全・安心のためのサービスとして、事業者が自主的に点検や修理、清掃を行っているケースも少なくありません。
保安業務には下記の7つがあります。うち、点検や調査は「法定点検」「保安調査」とも呼ばれています。
供給開始時点検・調査
LPガスの供給を開始するとき、LPガス設備の点検や調査を行います。
容器交換時等供給設備点検
LPガス容器、圧力調整器、バルブ、供給管などの外観点検を、容器交換の都度に行います。
定期供給設備点検
供給設備のガス漏れ試験などを、4年に1回以上(地下室等は1年に1回以上)行います。
定期消費設備調査
消費配管、LPガス器具や給排気設備(煙突)などの調査やガス漏れ試験などを、4年に1回以上(地下室等は1年に1回以上)行います。
周知
LPガスの使用上の注意などを記載したパンフレット(周知文書)を、年1回(または2年に1回)以上配布します。
緊急時対応
消費者からガス漏れなどの連絡を受けたとき、消費者宅に迅速に出動して適切な措置を行います。
緊急時連絡
消費者からの災害発生などの連絡があったとき、迅速な措置をします(出動は伴いません)。
LPガスの安全器具とはどういうもの?
LPガスの安全器具とはどういうもの?
ご家庭のLPガス設備に設置されている安全機器・安全装置には、次のようなものがあります。
集中監視システム
ご自宅に設置されているマイコンメーターと販売店等の集中監視センターを無線・電話回線などで結び、24時間365日体制で異常がないかを監視するものです。
メーターからの異常を感知した場合は、販売店や保安機関が出動し、適切な措置を行います。
【1】マイコンメーター
LPガスの漏えいや消し忘れ(長時間)等ガスの流れに異常があるとき、ガスを遮断します。また、震度5相当以上の地震があったときも、自動的にガスを遮断します。
【2】圧力調整器
圧力調整器はガスの圧力を調整してコンロなどの燃焼機器へガスを安定して届ける役目をしています。
【3】ねじガス栓(中間ガス栓・メーターガス栓)
ねじガス栓はマイコンメーターの近くやガス配管の途中などに接続するガス栓です。
【4】ガス放出防止器
ガス放出防止器は、地震などによるガス漏れを防ぐ機器です。
容器が転倒した際に作動する張力式と配管等が折損した際に作動する過流式があります。
【5】高圧ホース
高圧ホースは、LPガス容器と圧力調整器をつなぐホースです。容器が転倒した場合などにガスの流出を防ぐ機能をもつものもあります。ガス放出防止機能の付いた「ガス放出防止型高圧ホース」に現在移行中です。
【6】燃焼器用ホース・金属フレキシブルホース
燃焼用ホースおよび金属フレキシブルホースは、燃焼機器と可とう管ガス栓とを接続するホースです。燃焼器用ホースは丈夫でしなやかなため、地震にも強いホースです。
【7】可とう管ガス栓(フレキガス栓)
可とう管ガス栓は、燃焼器用ホース等と用いて、給湯器などの燃焼機器を接続するガス栓です。
【8】ヒューズガス栓
ヒューズガス栓は、コンロや炊飯器などの燃焼機器の近くで使われるガス栓です。誤ってホースが抜けても、内部のヒューズが作動してガスの流出を止めてくれます。
【9】ガスコード(燃焼器用ホース)
ガスコードは、ガス栓とガスファンヒーターなどの燃焼機器をつなぐ丈夫でしなやかなホースです。
【10】ガスコンセント
ガスコンセントは、つまみのないガス栓で、ガスコードの脱着でガスの使用・停止ができる便利で安全なガス栓です。
【11】ガス警報器・CO(一酸化炭素)警報器
ガス漏れ警報器は、僅かなガス漏れを感知し、ガス漏れを早期にお知らせし、CO警報器は、不完全燃焼などで発生したCO(一酸化炭素)を関知し、中毒事故の危険を早期にお知らせします。また、火災やCO、ガスを検知する機能が一体化した住宅用火災・ガス・CO警報器などもあります。
家庭で使うLPガス機器はどんなものがあるの?
家庭で使うLPガス機器はどんなものがあるの?
ガスコンロ・ガス炊飯器
ガスコンロには、コンロ台の上におくテーブルコンロとシステムキッチンなどに組み込むビルトインコンロがあります。
また、ガスを用いたガス炊飯器などもあります。
ガス給湯器
LPガスを使用し浴室、洗面所、キッチンなど家全体にお湯を給湯する設備です。
お風呂のお湯を沸かすガス給湯付ふろがまもあります。
ガス開放式小型湯沸器
主に台所で使用します。
気が不十分な状態で使用すると不完全燃焼による、一酸化炭素(CO)中毒を起こす可能性がありますので必ず換気扇を回すか窓を開けて換気を行ってください。
ガスファンヒーター
スイッチを入れるとすぐに立ち上がりお部屋が温まります。ガスコンセントに接続して使用するため給油の手間がいりません。また、ガスが燃焼するときは水蒸気が出るので、お部屋の空気の乾燥を抑えてくれます。
ガス衣類乾燥機
コインランドリーにある衣類乾燥機を家庭用に小型化したものが、ガス衣類乾燥機です。ガスにより、高温な温風で乾燥させるので、短時間でふかふかに仕上がります。
温水式床暖房
LPガス給湯器で作ったお湯が床を流れて足元暖めます。温風が発生しないためホコリ等を舞い上げず空気もクリーンなので喚起をする必要がありません。
浴室暖房乾燥機
入浴前に浴室内を暖めることでリビングとの温度差を解消し、ヒートショック対策になり、入浴後に使用することでカビ予防をすることができます。
また、浴室を衣類乾燥室とし使用することもできます。
その他のガス機器
家庭用燃料電池「エネファーム」
一般家庭でも自家発電と給湯が可能
LPガスから水素を取り出して空気中の酸素と化学反応させることにより発電を行うのが燃料電池です。騒音もなく、環境にやさしく、排熱を暖房や給湯にも利用でき、高い効率でエネルギーが活用できます。地球温暖化や省エネルギー等の課題を克服するうえでも有用なシステムです。
高効率給湯器(潜熱回収型給湯器)「エコジョーズ」
エコジョーズは従来の給湯器がムダに捨てていた排気ガス中の排気熱を利用した高効率の給湯器で、CO2削減、ガス代節約に繫がります。一台で「給湯」「床暖房」「浴室乾燥」ができる多機能なタイプもあります。
Siセンサーコンロ
全口に安全センサーを搭載燃焼効率も改善され省エネ性も向上
Siセンサーコンロは、バーナーの全口に安全センサーが搭載され、安全性が格段に向上しました。また、バーナーやグリルの燃焼効率も改善され省エネ性も向上しています。
ガスコンロの安全装置
バーナー全口に各種安全装置取り付けを義務づけ法律の改正により平成20年4月1日以降に製造される家庭用ガスコンロは、全口に下記の安全装置の取り付けが義務付けられました。平成21年10月1日からは、これら装置の付いていないコンロの製造・販売ができなくなっています。
過熱防止装置
センサーが鍋底の温度を感知し、天ぷら油等が熱くなりすぎると(約250°C)、自動的にガスを止めます。
立ち消え安全装置
風や煮こぼれ等で火が消えると、自動的にガスを止めます。
消し忘れ消火装置
コンロを消し忘れても、一定時間ガ経過すると自動的にガスを止めます。
その他の安全・安心機能
空焚き自動消火機能/チャイルドロック機能/中火点火機能/グリル過熱防止機能/焦げ付き自動消火機能